この記事は「イレブン役ミリー・ボビー・ブラウンの知られざる苦悩」の続きとなります。
前回はイレブン役を獲得するまでのミリーについてご紹介しましたが、今回は天才子役から実力派女優へと成長する彼女の苦悩や活躍にフォーカスしてまとめています。
天才子役がストレンジャーシングスに与えた影響と役割
シーズン1の撮影当時11歳だったミリー・ボビー・ブラウンは、その高い演技力で物語のキーパーソンとなるイレブンをよりパワフルな存在にしています。
キャスティングディレクターはまず、ミリーがイギリス人なのに完璧なアメリカ英語を使える事に驚いたそう。大人でも難しい事ですが、幼いミリーは完全に使い分けることが出来たそう。
また研究所の被験者となっているイレブンは、髪が坊主なのが特徴でした。
役作りとはいえ年頃のミリーは、この設定に一度は戸惑います。しかし、シャーリーズ・セロンが坊主姿で挑んだ「マッドマックス」を見て自らも髪を剃ることを決意。
役作りのためだけでなく、他の女の子たちに良いインスパイアを与えられると感じたからだそう。
実際にミリーの勇気に励まされた女性は多く、がん治療の影響などで髪を失った人たちが、髪のない姿で自らの経験をSNSに共有する活動が盛んになりました。
こうした覚悟を持って臨んだイレブン役では、幼いミリーのアドリブが沢山活かされています。
イレブンが超能力を使うときに首を傾けたり、手を前に突き出すようなお馴染みの動作も当時11歳のミリーが咄嗟にとったアドリブでした。彼女は「イレブンならこうする」と本能的に演じることが出来るのです。
シーズン1でのイレブンは極端に口数が少ないですが、ミリーは表情だけで全てを伝えています。
シーズン2ではゲートの代わりに記されたXという印に想像力を膨らませ、カットの声にも気付かないほど全力で叫びながら強大な力を使うイレブンを全身で熱演。またパパの幻覚を見るシーンは感情移入するあまり、涙が止まらずしばらく気分が沈んでしまったそうです。
「大人びている」という理由で役を断られ続けたミリーは、シーズンを追うごとにイレブンと共に成長と進化を続け、物語の中心人物として作品をリードする存在となっています。
髪を全て剃り上げた時、私は自分の髪に隠れることが出来なくなった。それでも、これまでにないほど力が漲ってきたの。鏡に映る自分を見て、今の自分にはイレブンを演じる事ともう一つ役割があると感じた。沢山の人たちに、重要なのはイメージや外見ではなく他者への思いやりを持ち、愛することだということを伝えられると思ったの。
ミリー・ボビー・ブラウン（髪を剃った時を振り返って）
10代で名声を得たミリーが世の中に訴える事
共演者のデヴィッドやウィノナが心配するように、若くして名声を掴むことは良い事だけではありません。
実際にミリーがある日、インスタグラムに投稿した動画が話題となりました。
動揺した様子で、たった今母親と買い物中にファンにしつこく動画を撮られたと報告。何度断っても動画を撮られ、涙を堪えられない様子で「人々が勝手に他人の限界を押し広げようとすることは本当に辛い。私は今、（有名であることを）折り合いをつけている最中で、たまに限界になる。みんなには相手がどんな人であれ、敬意を持って欲しいです。」と訴えています。
こういった出来事や幼少期に経験した学校でのいじめ、SNSで心無い言葉をぶつけられる事などにより、不安を抱えることが多いと言う彼女の癒しは愛犬達だそう。犬好きな彼女はセラピー犬を飼っていて、パニックアタックに襲われると愛犬たちの力を借りているそうです。
またストレンジャーシングスの共演者も支えになっているそうで、良き理解者としてお互いに励まし合い「兄弟」のように感じていると言います。
14歳で最年少のユニセフの親善大使に任命された際は国連本部でいじめの経験を告白し、世界に向けてスピーチを行いました。いじめやSNSでの中傷などの撲滅を訴えています。
私は11歳の時からこの作品の共演者やスタッフに囲まれて過ごしてきました。全員を家族のように思っています。ホームスクーリングをしていた事もあって、私にとって現場は学校のようなもので、多くのことを学んできました。キャストは一緒に成長をしてきた仲間で、かけがえのない存在です。
ミリー・ボビー・ブラウン（ストレンジャーシングスの共演者たちについて）
婚約、そして実業家・作家として活動の幅を広げていくミリー
シーズン4のプレミアにて父ロバートと妹のエヴァ、ミリーと婚約者のジェイク
2023年4月、ミリーはインスタグラムでジェイク・ボンジョヴィとの婚約を発表。
ジェイクは現在公開を控えた映画に出演予定で、俳優としての活躍が期待されています。しかし、映画より一足先に実はストレンジャー・シングスにカメオ出演しています。
シーズン4でイレブン達が「リンク・オー・マニア」に遊びに行くシーンに一瞬だけ映る腕相撲マシーンをしている男性です。
この時のジェイクの髪型は、80年代当時の彼の父ジョン・ボンジョヴィにインスパイアされた事をヘア担当が明かしています。
またミリーはウィルを演じるノア・シュナップを「生涯の大親友」と呼ぶほど仲良し。ジェイクとも仲が良いノアは２人が婚約を発表した際「僕の親友が婚約したよ！２人共おめでとう！」と祝福しています。
俳優業以外にも活動の幅を広げているミリーは、自身の悩みから若い人向けのスキンケアが少ないと思いコスメブランド「Florence by Mills（フローレンス バイ ミルズ）」をローンチ。肌へのやさしさや環境に配慮された製造方法にこだわり、ティーンが手に取りやすい低価格で展開しています。売上の一部は白血病で亡くなった友人のために設立されたオリヴィア ホープ基金に寄付されるそう。また、ブランド名は彼女の曽祖母の名前フローレンスからつけたそうです。
家族思いなミリーですが、2020年に祖母、今年３月には祖父を亡くしたことを明かしています。祖母ルースをアルツハイマー病で亡くした際は、「残酷な病です。人から思い出す力を奪い、人間としての機能を失っていくのをただ見るしか出来ないのは本当に辛かった。パンデミックのせいで最後にそばにいることができず、ビデオ通話だけだった。ずっと大好きだよ、教えてもらったことをみんなに伝えるからね。安らかに眠って。」と伝えています。実際にミリーは戦争の経験をよく話してくれた祖母の話を元に、少女が戦時中に勇気を持って生き抜くストーリーを書き上げ「Nineteen Steps」というタイトルで出版されることが決まっています。
ストレンジャーシングス完結への思い
物語の最終章になることが決まっているシーズン５について、ミリーは「確実に泣く」としながらも準備ができているそう。
「イレブンに別れを告げることは悲しい。受け入れるのは難しいですが、新たな扉を開けるために卒業は重要です。彼女はこれからも私の一部であり続けると思います」「（シーズン５で）イレブンには幸せになってほしい。マイクと結婚して家庭を築いたり普通の生活を送ってほしい。でもドラマの結末について何も教えてもらってないんです。ワクワクしています。」と語りました。
私はイレブンと違って勇敢ではありません。でもイレブンは強さだけでなく、弱さも持っています。その弱さがなければ人とつながりを作ることはなかった。愛やパワーを人とのつながりで築いていくこと、仲間に対する忠誠心は私と彼女の共通点です。
ミリー・ボビー・ブラウン（イレブンとの共通点について）
今後撮影が始まるシーズン5ではイレブンがどのような状況になるか、またミリーがどんな活躍をしていくのかも注目です。
また気になる情報があれば随時更新していきたいと思います。
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