ホッパー役が人生を変えたデヴィッド・ハーバー

この記事は前回の「何度も挫折を味わったホッパー役デヴィッド・ハーバー」の続きになります。

ストレンジャー・シングスで成功を収めるまで、長い下積み時代を過ごしたデヴィッド・ハーバー。沢山の試練を乗り越えてきたホッパーとは共通点も多く、自身も「人生を変えた運命の役」と認めるホーキンスの英雄について紹介します。

ホッパーを演じて苦しかった経験が実を結ぶ

41歳で悲願の成功を掴むデヴィッドですが、結果として長い下積み時代で培った演技力やメンタルヘルスに苦しんだ経験が自身と同じくアルコール依存症だったホッパーという役に深みを与えています。

長い年月を苦悩を抱えて過ごしたにもかかわらず「（ブレイクしたのは）人生の適切な時期だった」と語るデヴィットは同じような経験があるから等身大でホッパーを演じれると感じているそう。

メンタルヘルスの問題についてあまり公にしてきませんでしたが、影響力を持つようになった現在は同じように苦しんでいる人たちやその家族をサポートするため積極的に自身の経験をオープンにしています。

この役を演じるのに必要な年齢と経験を積むまで成功しなかったのは完璧に理にかなっていた。このストーリーを伝えるために生まれてきたんだと感じるんだ。
デヴィッド・ハーバー（41歳でホッパー役を獲得したことについて）

ホッパーの中に新たな自分を見つける

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^{ミリー・ボビー・ブラウンを「父親のように守りたいと思っている」デヴィッド}

ストレンジャー・シングスでの成功により、経済的にも精神的にも安定を得たデヴィッドは、2020年に歌手のリリー・アレンとの結婚を発表しました。
ラスベガスの小さなチャペルで偽物のエルヴィス・プレスリーの前で誓いを交わした二人は、式の後にウェディングドレスとスーツを着たままIn-N-Out Burgerに直行。
デヴィッドはそのハンバーガーショップでの様子をインスタグラムで「ささやかなレセプションの後に軽食を提供」と茶目っ気たっぷりに報告。その写真にはリリーの連れ子、エセルちゃんとマーニーちゃんも映っています。

またしてもホッパーとの共通点である「娘たちの継父になる」という選択をした彼は実は家庭を持ちたいと思った事はそれまで一度もなかったと言う。

その考えが変わったのは他ならぬホッパー役を演じた事が大きかったようで、過去を乗り越えイレブンと親子関係を築くホッパーの中に「家庭を築く事とは無縁だと思っていたけど、このプロセスは私が潜在意識の中で求めている事そのものなのかもしれない」と新たな自分を見つけたのです。

ホッパー同様、娘たちを溺愛しているデヴィッドはイレブンを演じるミリー・ボビー・ブラウンのことも娘のように大事に想っているそうで「私たちはミリーがまだ幼い頃に出会って多くの時間を共有したので特別な絆があります。若くして名声を得て、世間の注目を浴びながら成長する彼女が苦労しなければならない事を本当に心配しています。父親のような気持ちになるんです。」と語っています。

今なら人々が家庭を持つ意味を理解できる。（娘たちは）私の生きる理由そのものです。長年ひとりでいることを選んできた自分にこんな経験が訪れるとは思ってもいなかったが、本当に美しい事だと思う。ホッパーも私も、自分以上に誰かを愛している。
デヴィッド・ハーバー（イレブンへのホッパーの愛と自身を重ねて）

活動の幅を広げながらも変わらぬストレンジャーシングス愛

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^{この日の為に作られたスーツはUnion Western（ユニオンウエスタン）のもの}

遅咲きのブレイクを経て「ヘルボーイ」や「ブラック・ウィドウ」など話題作にも続々出演しスター俳優としての地位を確立しものの、ストレンジャーシングスへの愛は格別です。

シーズン4の役作りのため40キロ近く体重を落としたデヴィッドはワールドプレミアに特製の「ストレンジャーシングス柄スーツ」を着用して登場し、ファンの声援に応えました。
このスーツについて「ジャケット自体がファンキーなアートで、愛さずにはいられないですね。（母親が）プレミアに来れなかったのは今回が初めて。彼女はエルヴィス・プレスリーが大好きだったので、彼女の私への誇りと番組への愛をエルヴィスのように表現しました」とファンと2019年に亡くなった母親に捧げる為に特注したスーツだと明かしました。

彼は作品のファンを愛着を持ってNerds（オタク達）やLosers（負け犬達）と呼びながら、SNS上でも積極的に交流することでも知られています。

中でも話題になったのは、当時パンデミックにより撮影が大幅に延期され、世界中のファンが新情報を待ち望んでいる中、（本当は禁止されているのに）撮影の合間に傷だらけのメイクや衣装をそのまま着用した状態で突然インスタライブを決行したこと。
「みんな調子はどう？３分ちょっとしか配信出来ないと思うんだけど」と切り出し「あるドラマのシーズン4を撮影してるんだけど」「今日の撮影は結構大変だ」と分かりやすい匂わせをしたかと思えば「誰かネタバレを聞きたい？ここに脚本があるから読もうと思って」と突然のネタバレ宣言をしてファンを大興奮させた。

ご存じの通りネットフリックスはストレンジャーシングスの俳優達やスタッフに対して厳しい秘密保持の契約を結んでいて、脚本をバラすなど絶対に許されません。
ファンの期待が高まる中、ミリー・ボビー・ブラウンも配信を見ている事に気付いたデヴィットは爆笑。「お願いだ、ミリー。Netflixの人間にこの事を話さないでくれ」と言いながらミリーをコラボ配信に招待。

これに応えて別の場所から配信に参加したミリーに「何をしてるの？もしかして衣装を着てるの？！」「もう配信を止めてお願いだから仕事に戻って！」と言われ配信を終了させました。ネタバレを聞き出す事は出来なかったものの、２人のやり取りにファンは大盛り上がりしました。

いよいよ完結、シーズン5への想い

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^{シーズン3のプロモーション活動中はホッパーさながらマイクの顔を見つけるたびに隠すデヴィッド}

シーズン5は最終シーズンとなる事が決定していますが、どのようなエンディングを迎えるのか注目が集まっています。

デヴィッドはホッパーがどのような運命を迎えるのか、自分のアイデアをダファー兄弟に打診しながらも彼らを信用し任せているそう。自身を「ハラスメントのプロフェッショナル」と呼ぶ彼はダファー兄弟からシーズン5でのホッパーについて聞き出すことが出来たそうです。
「結末については全てが確定した訳ではないけど、大まかな部分は知っています。ホッパーの運命はとても美しく感動的です。（役作りのため）シーズン5の撮影が始まる前に知っておく必要がありました。」

またシリーズが終わる事に関しては「番組が始まった時はずっと終わらないで欲しいと願っていました。この現場が大好きですから。でも私達はこの物語に10年近い時間を注いできました。とてもほろ苦い気持ちで寂しさもありますが、私達は成長したので巣立つ時期だと思っています。新たな挑戦へ向かう時が来たのです。」「（ダファー兄弟は）この作品に本当に多くの時間とエネルギーを注いできました。才能のある２人なので彼らを解放し、もっと多くの作品へと繋ぐ時期が来たのです。」と語っています。

今後撮影が始まるフィナーレのシーズン5では、ホッパーが守ってきたホーキンスがどのような展開になるのか、ホッパーがイレブンやジョイスと共にどのような運命を迎えるのか注目です。
また気になる情報があれば随時更新していきたいと思います。